公開講座「音楽とテクノロジーの関係」レポート (2/3)
第2回公開講座は、10月25(金)18:30-20:30
『~ピアノ開発者が語る~楽器に見るアコースティックとデジタルの新しい関係』と題し、会場も芝浦キャンパス1階のスペースを活用する初めての公開講座として実施しました。
特別講師はピアノ開発・製造30年超のキャリアをお持ちの和田雅博氏。また自動ピアノの開発に長らく携わった上原、古川両氏もサポートに加わってくださり、休憩時間、終了後の受講者の熱心な質問にもていねいに対応いただきました。
楽器の王様とも称されるピアノが発明されて300年。今回は、最新のデジタル技術を組み込んだハイブリッドピアノを会場に持ち込み、ピアノの歴史を振り返るとともに、新しい技術がもたらす可能性を受講生が自ら体験し共有する機会もありました。
ピアノに代表される楽器は(その前史を含め)音楽家とテクノロジー(楽器)が織りなす相互作用の中で共に発展してきたこと、中でもベートーベンの作曲は、その時々のピアノの機能・性能で大きく進化していったことを学びました。
300年の伝統ある価値を壊すことなく、デジタル・ネットワーク技術を組み込んだ最新ハイブリッド技術は、遠隔レッスンなど従来にない価値を提供し、音楽の新たな可能性も見えてきたと思います。
また、自動ピアノは産業技術の発展によって進化し、1920年代には欧米で主要な産業の一つになっていったこと、ラジオの普及に伴い急減速したが、そのエッセンスが現代の技術で電子楽器やハイブリッドピアノの中で復活していることを学びました。
https://extension-programs.shibaura-it.ac.jp/otc/otc_shibaura/7958.php